お知らせ 本願寺 眞無量院からのお知らせです。

平成二十六年度 本山得度式(更新日 2014/06/09)

 平成26年6月8日(日)。梅雨も中休みとなり、さわやかな青空が広がる中、宗学堂 初等科専修課程を合格修了した11名が京都本山において得度式を受式しました。

 午前八時半、本山に上山した受式者たちは晨朝(朝の勤行)を参詣後、得度式に先立ち、本山堂衆の指導のもと、受式のための習礼(しゅらい)を受講し、初めてのことに緊張しながらも、礼儀作法や所作を懸命に学んでおりました。習礼とは、儀式の声明作法を習得するための練習を指します。

 午前十時、受式者たちは稚児装束を身に纏い白書院に移動。厳粛な空気に包まれる中、稚児盃の儀(ちご さかずきの ぎ)が執行され、師主たる大谷暢順本願寺御法主台下より、稚児盃の御流れを頂戴しました。

 稚児盃の儀を終えた後、掛役僧侶の先導のもと本堂に移動。そして得度式へと移りました。各扉が閉じられ、蝋燭の明かりだけの中、御法主台下より頭に三度の御剃刀を受け、「勝他(しょうた)・利養(りよう)・名聞(みょうもん)」という、「三つのもとどり」を切り、本山本願寺宗門僧侶としての新たな人生を踏み出しました。

 続いて、稚児装束より黒衣へと着替えた受式者たちは、五体投地の作法にて御本尊・阿弥陀如来への礼拝(らいはい)を行い、墨袈裟と安靜型念珠、そして仏弟子としての名である「法名」を、御法主台下より直々に授かりました。

 その後、黒衣姿の上に、授かった墨袈裟と安靜型念珠を着用し、僧侶としての装束を身にまとった受式者たちは、本山堂衆と共に本堂外陣に出仕して初めての勤行を行いました。

 初勤行に出仕の後、受式者たちの所属寺である本願寺眞無量院御住職殿臨席のもと、親授式が執り行われ、御法主台下より、僧侶となった証である度牒、そして、僧侶としての装束着用を許可する衣体許状を賜りました。

 また台下より、これからの仏道を大事にかつ、真摯な気持ちで歩んでいただきたいとの期待のお言葉が伝えられました。それを受けて、本年度受式者を代表し山田善雄さんから、本山宗門僧侶として、本山を崇敬する念を持つとともに、今後の生涯をかけて御念仏の道を歩むことを、力強く誓う御礼の言葉が言上されました。

 この得度式を終えた受式者たちには、本願念佛の御教えを世の中に伝えてゆくという僧侶の本分が、ますます自覚されたことでしょう。これからは、本願寺宗門の僧侶として自覚を持ち、本山と共に強く仏恩報謝の大道を歩んでいただきたいと願うところであります。

稚児盃の儀
御剃刀を受ける
初勤行
御礼の言葉の言上