お知らせ 本願寺 眞無量院からのお知らせです。

平成29年度 本山修正会に出仕・参詣(更新日 2017/01/07)

 本年元旦から1月3日まで本山で勤まる修正会(しゅうしょうえ)に本願寺眞無量院住職(本願寺連枝霊眞院殿)御引率のもと、全国にいる眞無量院所属僧徒32名、京都・東京・福岡学院在学の宗学堂生25名が参集しました。

 浄土真宗においての修正会とは、新たな年を迎えることを機縁に、心新たに親鸞聖人が顕かにされた浄土真宗のみ教えに耳をかたむけ、今年一年も同朋同行(どうぼうどうぎょう)共々にお念仏の生活をしましょうと、お互いに確かめあう法会(ほうえ)であります。

 本山の本堂には新年を寿ぐようにお鏡餅や仏華などが華やかに荘厳されており、晨朝(じんじょう)勤行の前には、大谷家御一門(親鸞聖人より血脈相乗される方々)による御献酒の儀が執り行われ、本願寺法主大谷暢順台下がお手ずから御本尊と宗祖親鸞聖人御真影に屠蘇(とそ)を献ぜられます。本山堂衆に加えて眞無量院所属僧徒の出仕になる、普段にもまして大人数にて勤まる正信偈が新年を迎えるにふさわしい声明として堂内に響き渡る、賑々しい法要がお勤まりになりました。

 修正会法要に引き続き、本山白書院において大谷家御一門方のお出ましのもと、新年の挨拶をする拝賀式が執り行われました。本年の拝賀式には、参集した眞無量院僧徒並びに宗学堂生一同の列席を特別に許可され、本山堂衆、本山直参門徒である本山門侶(もんりょ)らとともに参加いたしました。本山で最も格式の高い接見の間である白書院を埋め尽くした本山僧侶・門侶、眞無量院僧徒、宗学堂生一同に御法主台下より親しく新年のお言葉をいただきました。僧徒の代表より、眞無量院宗学堂においては本願寺眞無量院御住職殿の御化導のもと、真の信仰のあり方・浄土真宗のみ教えが伝えられ、多くの方々に信をとらせんがために日々尽力し、そして真の安心(あんじん)を伝える学びの活動が実践されていることが奉告されました。そして本願念仏のみ教えを拠り所とする本願寺宗門僧侶として、終生、仏祖崇敬の念を忘れることなく、本年も学事に励む決意を誓いました。その後、先ほど御本尊にお供えされたお屠蘇のお下がりを皆で拝受し、御一門方はじめ、僧俗共に新年を祝うとともに、今年の抱負等を語り合いました。

 境内では、本山門侶の有志になる佛恩報謝団の報恩行として、新年を祝う餅つきが行われており、多くの門信徒の耳目を引きつけておりました。臼と杵を使う伝統の餅つきが最近では珍しくなったこともあって、参詣の家族連れの「ヨイショ、ヨイショ」の掛け声が勇ましく堂内に響き渡るなか、緑色の本山肩衣(かたぎぬ)を身にまとった報謝団の門侶は杵を振り、尊い報謝の汗を流しました。

 臼を何重にも取り巻きながらつき上がりを待っていた門信徒にお餅が振舞われ、つきたての豊かな味わいは驚きをもって迎え入れられました。振舞いを拝受した門信徒は本堂にお参りし、阿弥陀如来のお慈悲、そしてお念仏のみ教えを伝えてくださった親鸞聖人や御歴代上人、またご先祖のご恩に感謝するお念仏の声が響きます。

 つきたてのお餅は本堂にも、お鏡餅として奉納され、参集の僧徒・門侶一同にとっても、報謝の思いが込められたお鏡餅を前にし、お念仏のみ教えのありがたさ、尊さを改めて受けとめさせていただき、報恩の生活に励む決意を新たにする機縁となった本山修正会でございました。